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- 日本で知っておくべき縁起が良いもの、悪いもの
(左のラッキーアイテムはだるま、右のラッキーアイテムは招き猫)
日本には伝統的にビジネスでも、プライベートでも、「縁起」という言葉が多く使われています。縁起とは、仏教用語で因縁によって万物が生じて起こる因縁生起の略語です。現代では、吉兆の前触れとして、「縁起が良い」と表現されることが多く、その幸運を招くために、縁起の良い物や事をあえて選んだりします。また逆に、不幸を招くとして「縁起が悪い」と言い伝えられている物や事もあります。
本記事では、日本人とビジネスやプライベートで関わる上で役立つ縁起が良い物事、縁起が悪い物事をご紹介します。これらを知ることで、日本人の精神を垣間見ることができ、ビジネスをより円滑に進めるためのヒントをを得られるかもしれません。
日本では、日にちの吉凶を占う方法の1つとして、六曜と呼ばれるものがあります。六曜は、「先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口」の6つが含まれ、順番に繰り返します。ではそれぞれの意味をみていきましょう。
先勝…「なるべく先まわりして行動する」と良い日とされており、午前中が吉、午後は凶の時間帯となります。重要な商談や契約ごとは午前中に行うのが良いとされる日です。
友引…「友人を引き込む」とされている日なので、結婚式の日としては良く、葬式をするのは特にNGとされています。朝は吉・昼は凶・夕方は吉です。
先負…「先ずれば即ち負ける」の意味で、「何事も先に急いではいけない」とされる日です。この日は平静を守って吉、午前は凶、午後は吉。この日の商談は午後にすると決めている人もいます。
仏滅…仏も滅するような大凶日という意味です。暦の1つである六曜(先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口・先負)の中で最も悪い日とされています。結婚式や会社設立など、お祝い事にはよく避けられる日です。
大安…1日を通して縁起がいいとされている日で、六曜の中で最も良い日と言われています。お祝い事などはこの日の行われることが多いです。またビジネス上での契約成立の一押しに、「今日は大安ですから、今日契約しましょう」と相手の最終判断を促したことがある人もいるようです。相手が縁起物に関して関心がある方には、気持ちが動く言葉かもしれません。
赤口…この日は、午前11時ごろから午後1時頃までのみ吉で、それ以外は1日大凶となります。赤は火や血を連想させ、災いや凶の意味合いを持ちます。「火の元や刃物に注意すべき日」と言われており、凶や死のイメージが付きまとうため、お祝い事などは避けられる日です。
「7」は、「ラッキー7」と表現され、幸運の数字だと言われています。メジャーリーグで7回に逆転劇が起こったことに由来しているそうで、それが日本にも伝わり、浸透しています。車のナンバーに、7を付ける人も少なからずいます。
「8」は、漢字で書くと「八」になり、下の方へ広がる形になります。これは、末広がりと言われ、徐々に繁栄してくという意味を持ち、親しまれています。私もロッカーなどを使うときに8番の場所が空いていると、ついそこを使ってしまうことがあります。
「4」は日本語の発音で、「Shi」となり、同じ発音の「死」を連想させることから、良い数字ではないとされています。また、「9」は日本語の発音で「Ku」となり、これは「苦」を連想させるので、忌み嫌われています。ホテルや病院の部屋番号にも、4や9を避ける傾向が今でもあります。
-レンコン レンコンには穴が開いており、ここから向こうの景色を見通せることから、「見通しが良い」=「未来をよく見通せる」とい言われています。仕事仲間とレンコンを食べれば、お互いの未来の仕事を見通せる、幸せな関係が築けるという意味にもなるでしょう。
-たけのこ たけのこは真っすぐ空へ伸びていくことから、どんな困難にも負けずにまっすぐ目標に向かって伸びていけるという例えで、縁起が良いとされています。
タコ タコは日本語の発音で「多幸」と漢字で書くことができるので、多くの幸せを呼び込むと言われています。日本のレストランで出された時には、挑戦してみてはどうでしょうか?
箸と箸でものを渡し合う行為は縁起が悪いと言われています。その理由は火葬した遺骨を拾う際に箸同士で遺骨を渡し合うことに由来します。死を連想させる動作は縁起が悪いとされているので、会食の時には気を付けましょう。
茶碗に山盛りに盛り付けられた白飯の真ん中に、杭のように垂直に突き立てられた箸のことを言います。葬儀などで亡くなった方に向けてご飯に箸を立てお供えするので、日常の食事でこれを行うことは、縁起が悪いと考えられています。絶対にやめましょう。
以上が日本で縁起が良い、悪いとされている物事の一部で、日本にはまだまだたくさんの言い伝えがあります。たとえあなたが縁起の悪いことをしてしまっても、文化的背景が違うという理由で、日本人も寛容になると思いますが、これらを知っているだけでもビジネス上アドバンテージになることが多いと思いますので、ぜひ知識として身に着けておきましょう。