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書類不要&時短! 新しい日本の税関申告の方法

書類不要&時短! 新しい日本の税関申告の方法

海外出張・旅行にいく際、税関申請は欠かせません。日本では、2007月から日本に入国する全ての方が「携帯品・別送品申告書」を提出しなくてはならなくなりました。

この申請書の記入・提出に煩わしさを感じたことはないでしょうか?筆者は基本的にスマホにメモをとるタイプで、飛行機に筆記用具を持ち込むことがほとんどないのですが、目的地に到着する直前に飛行機内でこの「携帯品・別送品申告書」を配られて、

また筆記用具を持ってくるのを忘れてしまった。客室乗務員に借りるか、到着してからカウンターで書くしかない、面倒くさいな。」

という状況を何回か経験したことがあります。また、特に繁忙期は、税関検査場に列ができていることもあります。入国や荷物の受け取りで散々待たされたのにまた待たなくてはいけないのか、と感じたことがある人も少なからずいることでしょう。

そんな問題を解決すべく、日本は6つの空港で税関検査場電子申告ゲートが設置されました(2020年7月27日現在)。このe-Gatesを使用するためには、ICチップが埋め込まれたパスポートの用意と、日本の税関申告アプリをあなたのスマホにダウンロードをしていただく必要があります。このアプリと申請端末、申告ゲートを使用することで、税関申請がスムーズに進み、あなたの日本出張・旅行体験をより快適にすることでしょう。この記事では、このシステムの詳しい使い方を説明します。

e-Gatesのメリット

1.待ち時間が短縮できる

従来は「携帯品・別送品申告書」を書面で記入、預けた手荷物を受け取ったあと、税関検査場で申請書を提出という流れでした。このシステムを使えば、出国前はもちろん、入国審査の待ち時間や空いた時間にアプリに必要項目を入力することができます。また、預けた手荷物が出てくるまでの待ち時間を利用して、税関検査場の近くに設置されている申告端末で、「携帯品・別送品申告書」を電子的に提出することができます。そして手荷物を受取った後、電子申告ゲートへ進むと立ち止まることなく、スムーズにゲートを通過できます*。空港が混み合う時期であっても税関の長蛇の列に並ぶ必要がなくなり、忙しいあなたの時間を有効に使うことができるのです。 *税関職員による質問、検査を受ける場合があります。

*税関職員から質問を受けたり、手荷物を検査される場合があります。

<従来>
Previous Customs Procedure

<e-Gateを使う>

Latest customs procedure

到着してすぐにアプリをダウンロード・入力ができるwifi環境があるのかが気になる方もいるでしょう。ご安心ください。日本の主要な国際空港では無料wifiが完備されております。無料wifiを使うことに抵抗がある方は、出国前に登録を完了させておくことをお勧めします。

2.感染症対策が可能

日本の税関のホームページでは、下記のように記載されております。
Text of infection control
出典: https://www.customs.go.jp/english/passenger/egate.htm

人と人との接触をできる限り避けなくてはいけない状況下において、e-Gatesは有効な手段のひとつであることは間違いないでしょう。

設置場所

下記の6つの空港の税関申請カウンターに近くに設置されています(2020年7月27日現在)。

成田国際空港(第1、第2、第3ターミナル)
羽田空港(第3ターミナル)
関西国際空港(第1ターミナル北ウイング、第2ターミナル)
中部国際空港第1ターミナル(第1ターミナル)
福岡空港
新千歳空港

(注)羽田空港(第2ターミナル)、関西国際空港(第1ターミナル南ウイング)、中部国際空港(第2ターミナル)ではご利用いただけません。

The Electronic Customs Declaration Gates (e-Gates) are available at 6 International Airportsを編集して作成https://www.customs.go.jp/english/passenger/egate.htm

税関申告アプリの使い方

アプリの操作はとても簡単です。筆者は5分で登録ができました。最初に、以下のQRコードからダウンロードをしてください。「customes japan」で検索も可能です。

QR code for apple
https://itunes.apple.com/jp/app/id1454991621

QR code for google

https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.go.customs.EGateMobile

出典: https://www.customs.go.jp/english/passenger/egate.htm

アプリを起動し規約に同意すると以下のような画面に切り替わるので、言語を選択します。言語は日本語、英語、簡体字中国語、繁体字中国語、韓国語の5種類が用意されています。

menu

Basic Informationを入力します。
basic information

Entry Informationを入力します。

entry information


Declaration informationが7ページでてくるので、YES/NOでお答えください。
declaration info


Confirmation画面の情報に間違いがなければ、Display QR codeをタップします。
confirmation of declaration


QRコードが生成されました。これでアプリでの手続きは完了です。
QR code


なお、一度登録をすれば次回からの入力が簡素化されます。同行者の方は、ご家族ごとにターミナルで手続きをしていただく必要がありますので、このメニューから忘れずに登録してください。
addition

電子申告端末の使い方

アプリで作成したQRコードとICチップが組み込まれたパスポートを準備のうえ、税関申告カウンター付近に設置されている電子申告端末に向かいます。本人確認のための写真撮影があるので、マスク・サングラス・帽子などは外しておきましょう。

QRコードとIC旅券(パスポート)を読み取らせ、案内に従って手続きを進めることにより「携帯品・別送品申告書」の提出手続きが完了します。また、端末で手続きをする間に顔写真を撮影して、旅券(パスポート)のICチップの顔画像と照合して本人確認を行います。なお、言語は日本語・英語・中国語(簡体字・繁体字)・韓国語の5言語から選択することが可能です。

この手続きは手荷物がでてくる待ち時間を利用するとよりスムーズです。また、端末にアルコール消毒液が用意されているので、端末使用前後の手指消毒を忘れないようにしましょう。

How to use the Electronic Declaration Terminal

写真の出典: https://www.customs.go.jp/english/passenger/egate.htm

電子申告ゲートの使い方

電子申告端末での手続き完了後、電子申告ゲートに進みます。手荷物を待っている方は忘れずにピックアップをしましょう。電子申告ゲートではさきほど撮影した顔写真との照合が行われます。ゆえに、ここでもマスク・サングラス・帽子は厳禁です。自動で顔認証が行われますが、早く歩きすぎるとエラーが起こる可能性もあるので正面を向きゆっくりと歩いて通過しましょう。

How to pass the Electronic Declaration Gate

写真の出典:  https://www.customs.go.jp/english/passenger/egate.htm

留意事項

  • 電子申告端末で手続きを行った場合でも、免税範囲を超えた携帯品や別送品の申告等がある方は、追加手続きのため税関職員のいる検査台に案内されます。免税範囲を超えた携帯品や別送品の申告等がある方は、書面で提出した方がスムーズかもしれません。
  • 機器の都合上、身長が100㎝以上の方のみの利用になります。身長が100cm未満のお子様をお持ちの方は、家族の方に抱っこしてもらって通過するか、従来の税関受付カウンターの利用をお勧めします。

まとめ

2019年に成田空港で限定的に導入されたこのシステムは、とても利便性が高いと評判を得ています。しかし2020年に本格的に導入されたばかりなので、まだまだ認知度は低いです。限られた日本出張・旅行の時間を有効的に使うために、また空港での体験を少しでもストレスフリーに過ごすために、最先端のこのシステムをぜひご活用ください。

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