今では世界中に数多の専門店が出店している日本のラーメン。 母国でも食べられるとはいえ、日本を訪れる人の多くは旅程に日本のラーメンを食することを楽しみにしている人が多いことでしょう。 旅行先のご当地ラーメンを食べ歩いたり、有名店に何時間も並んだりするのも日本のラーメンの醍醐味ですが、そもそも日本のラーメンは男性の一人ランチや夜食といったファストフードの定番なのはご存知ですか？ アポ先の駅周辺で目星のラーメン屋を見つけておいたり、商談と商談の間に食べたり、契約を獲得したお祝いに同行したメンバーでラーメンを食べてから帰社したり、残業の合間にすすったり・・・。

今日はそんな日本におけるリアルな目線で、味はもちろん、都内でアクセスしやすい定番ラーメンのランキングをご紹介します。

Ippudo (一風堂)

ラーメンのジャンルの中で最も人気のある豚骨ラーメン界におけるレジェンド的存在が、一風堂です。 1985年に福岡の路地裏でわずか10坪のラーメン屋から始まり、今では日本を初め世界１５か国に２８４店舗を構える誰もが知る有名店です。

店舗数の多いチェーン店は日本の流行りのラーメンランキングで敬遠されますが、一風堂はかつてラーメンランキングの常連で殿堂入りしており、ラーメン通も一目置く存在です。 代表メニューは唐辛子の入った赤玉とマイルドで王道な白玉の二種で、初めての方は豚骨スープの旨味を存分に楽しめる白玉がおすすめです。

ラーメン店はカウンターしかない狭い店舗が多い中、一風堂は店舗が広くテーブル席があることが多いので、ゆったり座ったり複数人で訪れやすいです。

博多風ラーメンの楽しみ方

硬めに茹でた細いストレート麺が特徴です。 その由来は、市場で働く労働者に短時間で提供するために茹で時間の短い細くて固い麺が好まれたと言われています。

スープに浸かる時間が長くなるとせっかくの固い麺が柔らかくなってしまうので、博多ラーメンの提供時の麺の量は若干少なめで、替玉（お代わり）を前提としています。 博多ラーメン店は概ねどこでも100円ほどで替玉を追加できます。 スープはおかわり対象ではないので、替え玉の可能性のある人は先にスープを飲み干さないようご注意ください。

一蘭

一風堂と同じく福岡創業の博多豚骨ラーメンの人気店、一蘭です。 ラーメンをカスタマイズしやすい注文方法と一人ずつ仕切られたお一人様仕様の店内が大きな特徴です。 100店舗以上ラーメンを食べ歩いてきた私にとっても、一蘭は飽きることのない定番ラーメンです。

お昼のピーク時は行列ができますが回転が速いので案外すぐに入れるので、思い切って並んでみましょう。 インバウンドを意識しており、都心の一等地に店舗が多く、またお持ち帰り用チルドタイプが売っているのでお土産にもおすすめです。

六厘舎

ラーメンには「かけ」と「つけ」があることをご存知ですか？

スープと麺が一緒に普通のラーメンが「かけ」、麺とスープが別皿で提供されるタイプが「つけ」、つまりつけ麺です。 今現在つけ麺のスープは濃厚魚介スープが最も多く見受けられますが、そのスタイルを確立したのが六厘舎と言われているつけ麺界の代表格です。 店舗数は少ないですが、東京駅、羽田空港内などアクセスの良い場所にあり、店内も清潔でモダンな雰囲気です。 六厘舎もお土産ラーメンがあるので買って帰るのも良いでしょう。

凪

昔ながらの日本のラーメンのジャンルは豚骨ラーメン、醤油ラーメン、味噌ラーメンの３本柱ですが、近年一番人気の豚骨ラーメンを凌ぐ勢いで人気上昇中なのが魚介ラーメンです。

魚介といっても範囲は広く、煮干し、えび、あさりなど様々な特徴のスープが日々生み出されています。 その魚介スープの中で最定番な出汁は煮干しラーメンであり、煮干しスープといえば凪が日本で一番煮干しを感じることができます。 したがって、凪は世界で一番の煮干しラーメンといっても過言ではないと私は思っています。

新宿や渋谷に店舗があり一風堂や一蘭、六厘舎に比べると空いているので穴場です。 一口スープをすすった瞬間に、これでもかというくらい口の中に魚の旨味が広がりその奥深さに感動することでしょう。

魚介ラーメンのうち海老スープが食べたいなら新宿の 五ノ加味製麺所 、あさりスープが食べたいなら高田馬場の 末廣ラーメン本舗 が私が今までに食べたラーメンの中でべストです。

阿夫利

味が濃くて旨味たっぷりのラーメンは1食1000calを超えることが少なくなく、高カロリー食品の代名詞でもあります。

サステイナブルな食生活と健康寿命を大切に考える現代において、豚骨ラーメンや濃厚魚介スープのラーメンは健康を気にする人にとって気軽に食べづらくなっている側面もあります。 そこで最近急激にトレンドとなりつつあるのが、安心安全な食材を使った身体に優しいラーメンというジャンルです。

人工調味料を使わず自然の素材のみに拘ったスープ、信頼できる契約農家から仕入れた野菜、産地を厳選した塩や胡椒などが特徴です。 そんな優しいラーメンで有名なのが、AFURIです。

柑橘系の柚子胡椒がきいた柚塩ラーメンが代表的なメニューで、新宿や六本木、原宿などアクセスの良い場所に店舗がたくさんあります。 豚骨ラーメンは食後半日胃もたれする上に口臭がすることがありますが、AFURIのラーメンなら1日3回食べても大丈夫ですし、口も臭くなりません。

仕事の合間に食するのに最も適しているラーメンでしょう。

ラーメン二郎

ここでラーメンランキングの表の世界に出ることのない、ラーメンの裏の世界で最も支持されているラーメン「二郎」を紹介します。

ラーメン二郎の店舗は、初めて見る人にって店舗は不衛生でラーメンの盛り付けは美しくなく、ニンニク臭くて味が濃いだけのため、ある人は「豚の餌」と呼ぶ一見何が美味しいのか理解できないラーメンなのです。 しかし、実はラーメン好きの日本人男性の間で圧倒的な人気を誇っている超有名なラーメン店舗なのです。 ただ、正直に「ラーメン二郎が好き」と公言すると味音痴と思われてしまうので、大体の人はラーメン二郎が好きで足繁く通っていることを隠しています。

なんとも表現できない中毒性の高い不思議な魅力が漂うラーメン屋で、つい我慢できず仕事の合間に食べてしまい、胃もたれに苦しむサラリーマンが跡を立ちません。 二郎には注文の仕方や店内での振る舞いに暗黙のマナーがありますので、もし一度訪れてみたい方は事前に調べるか、並んで来る前後の顧客に相談すると良いでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか？ 日本には何千店舗ものラーメン屋があり、毎年新進気鋭のラーメン店が参入し、その人気ランキングや流行りのスープは毎年どんどん変化しています。 そんな進化する日本のラーメン界の中でも、今回は仕事の合間でもさっと入れて、ラーメン通が毎日食べても飽きないベストラーメンTOP５をご紹介しました。 いずれもあなたのラーメンライフの基準となる王道の味の店舗ですので、ぜひ日本で見かけたら食してみてください。