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[完全版] 重要な日本のビジネスマナー: 名刺の交換方法

[完全版] 重要な日本のビジネスマナー: 名刺の交換方法

日本のビジネス慣習で最も重要なものの一つに、名刺交換があります。それはとても独特かもしれません。

日本以外の国では、名刺とは単なる連絡先が書かれたカードかもしれませんが、日本のビジネスパーソンにとって、名刺はその人の分身といってもいいくらい大切なものです。

つまり、名刺は限りなく丁寧に扱われ、名刺交換には様々なエチケットがあります。もちろん、あなたが日本人ではないとわかると、正しい名刺交換は知らないから仕方がないと思ってくれるかもしれません。

しかし正しい日本の名刺交換ができると、きっとこんなふうに思ってくれるでしょう。

日本のビジネスマン
・名刺交換に慣れており、日本のビジネスに精通していそうだから安心ができる。
・日本は独特な商習慣が多いけれど、名刺交換を正しく行えているから、他の商習慣にも順応していそうで、ストレスなく一緒にビジネスが行えるかもしれない。


そこで、あなたが日本でのビジネスを成功するために知るべき、日本の名刺交換のルールを教えます。

1.初対面での名刺交換のタイミングは、出会ってからすぐ

名刺交換のタイミングは決まっていない国も多いと思いますが、日本のビジネスでは、出会ってからすぐに名刺交換から始まります。もし相手があなたの文化を理解して、握手やハグしてくる場合には、それに応じて問題ありません。しかし日本の商習慣では、礼儀正しい名刺交換から、新しいビジネスの人間関係が始まります。相手がポケットから名刺を取り出そうとしたら、同じようにあなたも名刺を出しましょう。慌てないように、あらかじめ名刺入れを素早く出せるように、準備しておきましょう。

2.座ったまま名刺交換はしません

名刺交換は必ず立って行います。会議室で先に彼を待っている場合には、足音がしたら立ちましょう。またすぐに名刺交換が始まるので、すぐに座らずに、名刺入れを出す準備をしましょう。ただし立って名刺交換をするほどのスペースがない場合は、例外的に座ったまますることもあります。しかしその時も頭を下げて座ったままお辞儀をしたり、両手で彼らの名刺を受け取ったりと、立った時に行う所作と変わりません。

3.テーブルを挟んで名刺交換はしません

テーブルを挟んで名刺交換してはいけない理由は、相手と自分との間に何も挟まないことが理想とされているからです。相手を出迎える時点で、テーブルから少し離れ、相手の方に移動するのが良いでしょう。ただし、どうしてもスペースが限られていて、それができない場合には、一言「テーブル越しに失礼します」と伝えるととても好印象です。

4.相手が読みやすい向きで名刺を渡します

名刺を渡すときの向きを間違えないように気を付けましょう。 自分が読める向きで渡すのは、ハサミの刃を相手に向けたまま渡すのと同じくらい、驚かれてしまいます。まず、相手に名刺を渡す前に、名刺の向きを確認しましょう。

5.名刺を渡すと同時に、自分の会社名と名前を伝えます

アポイントを取っているのだから、すでに相手が、あなたがどの会社の誰だということが分かっているはずです。しかし日本の名刺交換では、名刺を渡すときには、「○○会社の■■です」とまるである種の日本のビジネスルールであるかのように、相手に伝えることが一般的です。けして、無言で渡すことはやめましょう。また相手の名刺を受け取るときは、「頂戴します」といいます。

6.自分から名刺を渡し、自分の名刺は相手が出した位置よりも低く差し出しましょう。

名刺の渡し方が適切でないと、好ましくない印象を作ってしまう可能性があります。名刺を下から差し出すことで、相手にあなたは謙虚な人、丁寧な人なのだという良い印象を持ってもらえるでしょう。特にあなたが売り込む立場であれば、日本のビジネスでは、とても大事になっていきます。また、お互い同時に名刺を差し出している場合には、下記のようにしましょう。

Step 1- お互い右手で名刺を出し合います
Step 2- お互い左手で相手の名刺を受け取ります
Step 3 受け取ったら、すぐに右手をもらった名刺に添えて、両手で名刺を持つようにします。

この時は、相手の名刺をまるで高価なダイヤモンドを持つように、とても大事そうに持ってください。また、相手の名刺を受け取るときに、印刷されている会社名、名前に指が重なってはいけません。

7.相手の目の前で名刺にメモを書き込んではいけません

相手の名刺に何か書き込むということは、相手の顔に落書きするのと同じです。絶対にやめましょう。メモを書くときは、相手と別れて見えない場所でやりましょう。ただし、名刺に書かれている情報(例えば携帯番号)が間違っており、相手から訂正してほしいといわれた場合には、書き込んでも問題ありません。

8.名刺を渡す相手が複数人いた場合は、上司、部下の順番で行います

日本のビジネスでは、上司・部下といった序列を重んじる傾向が強いので、名刺交換も相手の上司から順番に行います。初対面でどの方が上司かわからなくても、名刺交換を始めようとするときには、相手側の上司の方が最初に一歩前に出てきてくれるので、心配はいりません。 逆にあなたが上司と一緒に相手に会うときは、あなたの上司と、相手の上司が先に名刺交換をします。くれぐれもレディーファーストと言って、女性の部下を先に名刺交換させないようにしてください。

9.名刺交換の後、もらった名刺をすぐにポケットに入れてはいけません。

名刺はその人の代理なので、カジュアルな感じでポケットや手帳に挟んではいけません。ましてや、お尻のポケットに入れるのは、とても失礼なので、やめてください。

10.商談中は受け取った名刺をテーブルに並べておきます。

商談が始まったら、名刺入れを左斜めに置き、その上に相手の名刺を置きます。名刺入れが相手の名刺の座布団になり、一段上に置くことで相手への敬意を表していることになります。複数のカードを持っている場合は、相手が座っている場所とペアになるようにテーブルの上に並べると良いでしょう。席順に並べると、名前と顔が一致しやすくなります。また、左から右へと役職順に並べても良いでしょう。名刺が重ならないように注意しましょう。

how to put business cards on the table-one

how to put business cards on the table-more than one

11.名刺をしまうタイミングは、商談が終わった時です

商談が終わったら、相手の名刺を大切に持ち、名刺入れに入れておきましょう。不必要に名刺を曲げたり、いじったりしないようにしましょう。

12.その他の注意事項

日本語で書かれた名刺を用意しましょう。

日本語で書かれた名刺を持っていくと、以下のようなメリットがあります。

  • 日本市場に対する本気度が伝わってきます。
  • 相手が尊敬されていると感じ、良い関係を築くことができます。
  • 名前を覚えもらいやすくなります

これは、特に発音しにくいスペルの場合に有効です。

名刺をたくさん用意しておきましょう。

日本では、ビジネスパーソンと会うたびに名刺交換をする必要があるでしょう。また、商談で複数の人と会う場合は、一人ずつ名刺交換をする必要があります。一人だけに名刺を渡して、あとで自分の連絡先をシェアしてねと頼むのは、あまり良い方法ではありません。

面倒くさいルールがたくさんあるなと思ったかもしれませんが、しかしこれができれば、日本でのビジネスを良好にスタートすることができるチャンスです。しっかり身につけておいて損はありません。

日本の名刺交換のルールのまとめ

  1. 名刺交換は出会ってからすぐ
  2. 立ったまま名刺交換をしましょう
  3. テーブルを挟んで名刺交換はしません。
  4. 渡すときの名刺の向きを間違えないように
  5. 名刺を渡すときに、社名と名前を言いましょう
  6. 名刺を出すときは相手が渡してくる名刺の位置より低くしましょう
  7. 相手の前で名刺にメモをしてはいけません
  8. 役職の高い人から名刺交換をします
  9. 名刺交換が終わったら、すぐに相手の名刺をしまわないようにしましょう
  10. 商談中は、名刺を正しい位置に置きましょう
  11. 商談が終わったら、名刺をケースに入れましょう
  12. その他の注意事項 : 来日前
    – 日本語で書かれた名刺は喜ばれます。

    – 日本に出張に行くときは、名刺をたくさん用意しておきましょう。
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