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日本の会社との商談成立のための秘訣

日本の会社との商談成立のための秘訣

日本のビジネスと聞くと、どんなイメージを持ちますか?ビジネスエチケットが沢山あることや、決定プロセスに時間がかかってビジネスがやりにくいと感じている人も多いでしょう。またオンラインでのやり取りで、よりミスコミュニケーションが生まれてしまうこともあるかもしれませんね。

確かに、日本では様々なビジネスのルールがありますが、多くはそれが明示されておらず、暗黙の共通認識よって成り立っている物も数多くあります。

しかし、日本のビジネスでは、支払いや発注、納品の期日がしっかり守られ、安心して長期的な関係を結ぶことができる場合が多いと言われています。

この記事では、日本参入を目指す外国人が良く目の当たりにする日本のビジネス特性とその対処法についていくつかご紹介します。

特性1 決定プロセスに時間がかかる。

基本的に日本のビジネスでは、商談中に物事の最終決定を下さない傾向があります。なぜなら、物事の決定は、担当者ではなく、上位ランクの役職の人たちが合意してはじめてなされるからです。

基本的に日本のビジネスでは、商談中に物事の最終決定を下さない傾向があります。なぜなら、物事の決定は、担当者ではなく、上位ランクの役職の人たちが合意してはじめてなされるからです。特に大企業では、「稟議書を回す」という日本独自のビジネス様式があります。稟議書とは、その商談内容や購入する製品・サービスを説明する文書のことで、これを会社の上層部に回覧させて、承認を得る手続きを行います。

日本では担当者に判断の権限を与えるのではなく、組織が判断をするという考えが根強くあります。こうすることで、例えばその担当者が急に退職や異動した場合でも、組織としての判断が元になっていれば、新しい担当者でも引き続き物事を進めていけるというリスクヘッジにもなります。しかしながら、多くの場合、稟議書を回し終えて最終的な意思決定を行うと、非常に時間を要します。

ではこの問題に対してどのように対処をすればいいのでしょうか?

対処法1:商談の前にあらかじめ最終決定者を聞いておき、可能であれば商談に参加してもらう

基本的には、最終決定者に商談に参加してもらうのが1番効率のいい方法です。 たとえ商談の後で稟議書を回すにしても、商談中に最終決定者がYesと思っていれば、稟議書も形式的なものになり、早く商談がまとまる可能性が高いです。

しかしこの同席をお願いするには、すこしコツが必要です。もともと担当者も商談に参加する責任者として認識していることも多く、上司をわざわざ参加させたがらない傾向があるからです。

この場合は、その担当者に「あとで○○さん(担当者の名前)が上司の方に説明されるのは面倒だと思いますので、もしよろしければ、私の方から一緒にご説明させていただきます」と言えば、担当者も悪い気はしないでしょう。

対処法2 :稟議書の内容をあらかじめ作ってあげる

稟議書は各組織によってフォーマットが異なりますが、おおよそ下記の情報が必要になります。

・承認してもらいたい内容(物品購入であれば物品名、購入先の会社名、仕様、購入時期など)

・申請理由(目的、意義など)

・稟議内容が実行された場合のメリット、効果

・稟議が承認されない場合に生じるリスクやデメリット

・金額

稟議を作成する担当者の手間にならないように、あらかじめ上記のような内容をメールで送ってあげると、より稟議書が早く作成され、社内に回される可能性があります。または担当者に、稟議書でどのような内容が必要かをあらかじめ聞いておくのも良いでしょう。 

(参考) 稟議書サンプル

特性2 「検討します」という言葉をよく使う。

日本人は商談中にYesもNoも言いたがりません。ただよく使われるのが「検討します」という言葉です。それは、特徴1でもあげたように、決定プロセスに時間をかけるため、その場では何も判断したがらないからです。

「検討します」と言われた場合には下記のように聞いてみましょう。

 対処法1:検討レベルを聞いてみる

「検討します」とだけ言われては、YesもNoもわからない状態なので、たとえ担当者の意識でもいいので、今の段階でも商談成立可能性を聞いてみましょう。その時にかなり低いようであれば、「ではどうすれば可能性があがりますか?」と聞き、再度ディスカッションをしましょう。

もし担当者の検討レベルが高い場合には、彼/彼女を味方につけて、もう一度上司を入れて交渉する場を設けることが大切です。

対処法2 : いつまでに検討が終わるのかを必ず聞く

日本人は物事をあいまいにする傾向があるので、「検討します」と言われたならば、結論日を必ず聞きましょう。そうしないと、検討する優先度を上げてもらえずに、いつの間にか忘れられていたということもよくあります。

もし結論日を教えてくれないようであれば、その時には、あなたの方から結論日を設定しましょう。その時は、なぜその日を結論日にするのか、明確な理由があるといいでしょう。例えば、この日までに決めていただければ割引率が適用されるのでなど。

特性3  日本人は商談中によくうなずくが、同意しているとは限らない。

日本人は、論争を避ける傾向があるので、たとえ意義があったとしても、うなずいて話を最後まで聞いてしまう傾向があります。うなずいているので、十分理解され、同意を得られたと勘違いし、結局商談は不成立になってしまったというケースは驚くほど多くあります。そんな時は下記のような対処をしましょう。

 対処法1: うなずきは、「あなたのお話を聞いていますよ」という意味でしかとらえないようにしましょう。

うなずいてくれると、相手に理解されている、反応が良いと思いがちですが、日本人のうなずきには、大きな意味はないと思っておきましょう。もしうなずきのあとで、詳しい質問や要求があれば、それは商談が前進していると捉えてもよいでしょう。

 対処法2:途中で理解しているか、質問をしてみましょう

一気に話すのではなく、商談のところどころで相手へ理解ができたか、どう思うのかについて質問をしましょう。そうすることで、相手はリスペクトされていると感じるので、お互いに心地よい商談ができるでしょう。

うなずいてはいたけれど、結構多くの疑問や要求があることにも気づくかもしれません。

以上が日本人とビジネスを進める上でよくある問題点と対処法です。日本は様々なビジネスのプロトコルがあるので、参入が難しいと言われています。しかし一方で一度信頼を築いてしまえば、長く関係を作ることができ、安定的にビジネスを行うことができるのも事実です。日本のビジネスで下記のようなお困りごとがありましたら、ぜひBiz Trip Storyへご相談ください。

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